桜Exhibitionは例年最大で2作品まで応募することができます。
わたしは今年で四年連続参加なので慣れてしまわないように攻めの姿勢で2作品応募しました。
(突然の引越しと被ってしまい締め切りぎりぎりの滑り込み入稿でした…間に合ったので終わり良ければすべて良しということで)
1点目の作品はこちらです。
サンプル文字の入っていない高画質なものは後記する作家ページから見ることができます。
『春雷』-「Spring Thunder」
はじめに
古来から「桜」をテーマにした歌や作品が多くあり、日本人に最も愛されている花ともいわれているため馴染み深いモチーフであると思います。
桜の花が春のほんの短い期間に一斉に咲いて散っていく姿に儚さだったり、名残惜しさを感じさせます。
わたしが以前作成した作品もそのような儚さの中にある美しさを表現したものがあります。
儚さを表現しようとするとどうしても切なくて少し悲しいような雰囲気に寄ってしまう傾向があるので、今年はそれとは違った表現をしたいと思って取り掛かりました。
過去の他の作家さんの作品を見るとお花見のようなにぎやかで華やかな作品を作られている方がいらっしゃいます。
わたしも最初はそのような構図を考えていたのですが、プライベートで急な環境の変化があり
イメージしている絵の雰囲気と自分自身を取り巻く状況が対極になってしまいました。
作品というのは面白いもので、無意識に自分の内面がにじみ出てしまうものだと感じています。
自分の内面と作品イメージがあまりに異なっている状態だとなかなか良い作品を作るのは難しいので、思い切って一から描き直すことにしました。
コンセプト
前置きで書いたように華やかでおめでたい作品の雰囲気と自分を取り巻く雰囲気が対極になってしまったせいで、作品を描き進めることができなくなってしまいました。
作品と不釣り合いな感情のまま描き上げた作品をご高覧いただくことは不本意で、かといって現実的に問題に対応しなければならない状況で儚さや切なさに浸るわけにもいかず…
桜というものについて改めて考えたところ、厳しい冬を耐え抜く強さだったり、花が咲いた後に実をつけて次の世代に繋いでいこうとする力強さに着目しました。
また桜の花が咲くのは短い期間ですが、その短い間に私たちに強い印象を残して散っていく姿はある種の衝撃でもあると考え、パッと目を惹くようなインパクトのある構図を心がけています。
使用ツール/ソフトウェア
iPad (第7世代)
Applepencil(第1世代)
・Procreate
花びらや髪など細部の描画
・Adobe fresco
下書き、ラフ、肌の塗り
・Adobe Photoshop
仕上げ、データ入稿のための処理
以前は一つのソフトウェアで完結させることが多かったのですが、展示用のイラストでは複数のソフトウェアを使い分けるようにしています。
使用ツールは仕上げのみPCでそれ以外はiPadとApplepencilを使っています。
世代が古いのでバッテリーが不安定で頻繁に充電が必要で…そろそろ買い変え時かもしれません。
ふりかえり
本作品はコンセプトが例年のものとガラッと変わっていますが、作風という意味では以前から描いているリアルタッチ寄りのイラストレーションという表現の作品になります。
桜Exhibitionには今年で4回目の参加となりますが、厚塗りで描く髪の表現や、イラストレーションならではの遊びを活かしきれていないのが自分の中の課題でした。
技術的な面でそれらを克服するためにチュートリアルを勉強したり、今まで使ったことのないブラシを試したりして今までの自分にはなかった技法を取り入れることができたのが大きな収穫でした。
制作していると似たような作品になってしまうことがありがちですが、培ってきた作風の中で新たなことに挑戦できたので以前の自分と比べてレベルアップした実感を得ることができました。
作家プロフィールページのご紹介
こちらのリンクから私のプロフィールページにアクセスできます。
桜exhibitionではオーディエンス賞というものが用意されていて、会場のアンケート、ポスター購入、SNS応援シェアで得票が一番多かった作家さんが受賞できるものです。
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