2020年4月東京の本会期に始まり、愛知 あいちポップカルチャーフェスティバルやマレーシア クアラルンプールでの巡回展が開催され、沢山の方に作品を見ていただく機会に恵まれたことを心より感謝いたします。
オンラインショップも本日10/31までということで、今年の桜エキシビジョンをふりかえりたいと思います。
桜Exhibitionに最初に参加したきっかけ
イラストとは関係ない分野繋がりで運営に知り合いの方がいまして、その方の告知ツイートをみて公募展の存在を知りました。
自分も参加してみたいと思ったものの本業で絵のお仕事をされている方が多数いらっしゃって趣味で絵を描いている自分が参加していいものか迷っていました。
しかし公式アカウントや参加者の皆さんの熱気を見て、せめてボランティアスタッフとして何かご協力できることがないかコンタクトを取ったところ、作家として参加してみませんかとお声がけいただきました。
親族や友人に自分が絵を描くことを公言していなかったので、桜exhibitionをきっかけに自分の作品を世に出したといっても過言ではありません。
それから4年が経ちました
最初に参加した2019年はまだコロナウイルスが流行する前だったので、レセプションパーティから受賞パーティまで作家さんやお客様、企業の方まで直接顔を合わせてお話しできる貴重な経験をさせていただきました。
会場全体が本当に熱気があって、あの感覚が忘れられずいつかまたパーティが再開する時を心待ちに毎年参加しているところがあります。
桜exhibitionで出会った作家さんとは今でも交流が続いており、個展に伺わせていただいたり、作品いコメントいただいたりと仲良くしてくださって嬉しい限りです。
作品を世に公開する前は自分が作ったものに自分が満足していればそれでハッピーだと思っていましたが、展示会に出展することで自分以外の方に見ていただく喜び、また賞をいただいた時の光栄な気持ちや継続することで学べることなど得るものがたくさんありました。
この4年間の変化
開催時期が毎年春ということもあって生活が変化する節目と締め切りが被ることが多く、今年は参加を見送ろうと思ったことが何度もあります。
それでも初めて参加させていただいた年から今まで継続して参加できているのは、自分だけの力ではないと思っています。
2019年
最初の年はデジタルで絵を描くことを始めたばかりで、デジタルならではの絵を描くということが目標になっていて、印刷されてポスターになることまで意識ができていなかったという反省がありました。
必ずしも描いた絵=飾りたい絵ではない場合もあることを知ることができました。
当時は液タブとCLIPSTUDIOを使っていました。
今見返すと金属や肌、ガラス面といった質感の違いの描き分けが拙く感じます。
レイヤーという概念もこの時初めて触れたので、パーツごとに分けて描くということが頭になかったので、背景、ピンクの部分、人物といった数枚のレイヤー構造だったと記憶しています。
桜Exhibition2019出展作品 「3019」
2020年
この年は16年間一緒に育った愛犬が亡くなるという出来事があり、悲しみの中で愛犬と過ごした日々を形にしたいという強い思い入れがあって、作品のモチーフに愛犬を描きました。
展示用の絵となるとその作品と向き合う時間がたくさんあるので、参考のために過去の写真を整理したり、思い出を振り返りながら作品作りに取り組むことができ、今思い返すとよい心のリハビリになった気がします。
またデジタルでアナログの質感を表現するのが面白いと感じたのがこの頃で、Adobe frescoをつかって油絵のような質感をだしています。
ポスターに印刷された時にブラシのタッチが活きるように意識してカスレや絵具だまりを表現しています。
桜Exhibition2020出展作品 「The time of my life」
2021年
2021年は初心に返って自分の好きなものを素直に描いてみようというのが目標でした。
自分の好きなものが好きなように描けたら苦労しないのですが、好きなものほどこだわりやイメージがあるので納得のいく作品に仕上げるのは難しいと感じています。
そのため自分の好きなものは避けがちで、得意なもので挑戦する傾向がありました。
とはいっても好きなものを好きなように描けたらどれだけ楽しくて幸せだろうと思います。
避けてばかりではいつまでも上達せず、理想に近づくためには現実(その時点の技術力諸々)と向き合う必要があると考えました。
思い切って挑戦した結果沢山の方から反響があり、自分が好きなものを描いた結果を受け入れていただくことの喜びを味わうことができました。
桜Exhibition2021出展作品 「Twinkle」
そして2022年
2021年に引き続き自分の好きなものにその時持ちうる技術を反映した作品を制作しました。
光の当たり加減や血色が透ける肌の質感によってインパクトがあってドラマチックな印象を演出しています。
また例年の課題であった厚塗りで描く髪の表現について、手法を改めて再構築し細かな産毛や光による色味の変化を描き込むことで一歩前進したような気がします。
ファーストインプレッションを最も重視したので、視線が合ったときに心をぐっと掴まれるような感覚を目指しています。
そして本作品は大変光栄なことに「TokyoOtakuMode賞」をいただくことができました。
今年もコロナウィルスの影響でレセプションパーティ等は開かれませんでしたが、オンライン上でたくさんの感想をいただき大変嬉しく思いました。
桜Exhibition2022出展作品「Spring Thunder」
本作品に関する詳細は下記の記事に詳しくまとめています。
来年にむけて
私自身の環境や状況もこの1年で良いこともそうでないことも、たくさんの変化がありました。
過去の参加した年をふりかえっても様々なことがありましたが、締め切りが立春の季節がらもあって桜exhibitionと自分の節目が重なっているように感じます。
現時点では来年2023年に桜exhibitionが開催されるかはまだ未定のようですが、より成長した作品を皆様にお見せできる機会を増やしていけたらと思っています。
そして桜exhibition関連で何か質問したいことがあればお気軽にコメントください。
桜をテーマに画材や画風問わず、みんなで楽しむお花見のような公募展ですのでご興味あればぜひ応募してみてほしいと思います。
それではまた来年の春お会いできるのを楽しみにしています!
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